歩いていたら、今度はネクタイしめた金髪無精髭の
男の人に声をかけられたんだ。
（なんだかこの人の子孫には、いつかどこかで出会うような予感がするぞぉ〜）
「よぉ〜チビっちぇーの。何背負ってんだぁ？」
ひょいと絵を取りあげられちゃった。
「へぇ〜絵か。なんだかよくわからん絵だが…
うん、ちょうど俺の店に合うかもしれないなぁ」
え？
「いやな、今夜から俺の店が新装開店するんだ。
どうも北の壁が寂しいと思ってたんだが…そうか絵か。
こういう絵を飾ればいいんだな」
ひとりで納得してたかと思うと、
ひと息ついてる僕の背中をバンバンたたくんだ。
「おめぇにゃコレは宝の持ち腐れよ。
俺がもらって、１２０％活用してやる。
そのかわり、俺が仕入れた極上の珈琲豆をやろうな」
なんだか騙された気分なんだけれど…
重たい絵を背負って聖地まで、とてもたどり着けないかもと
思い始めたところだったし、珈琲は飲んだことないけれど
とってもいい匂いがするし…いいものととりかえっこできたのかも。