どうしようかと溜め息をついていたら
「きゃ〜っ！ それ…それどうしたの？」
さっきの人に負けず劣らずの、アクセサリーで身を飾った
赤い髪の女の人が駆け寄ってきたんだ。
（なんだかこの人の子孫には、いつかどこかで出会うような予感がするぞぉ〜）
「今日限定販売のアンジェ印のコスメじゃないの！
始発で並んだのに、もう売り切れだったのよ！
どうして君みたいな少年が持ってるの？」
僕達には価値がない物でも、やっぱりこうやって
何より欲しい人がいるんだなぁ。
今までのことを話して、この女の人にあげることにしたんだ。
「そうなの。お友達の誕生日プレゼントを探していたのね。
そうだわ、私はおまじないが得意なの。
どっちかっていうと恋の呪文が中心なんだけれど…
あなたとお友達がずっと仲良しでいられるように
おまじないをかけてあげるわ」
女の人はあやしげな呪文を唱えてくれたよ。
「らぶらぶふら〜〜〜〜〜っしゅ！」
ジュリアスとずっと仲良しでいられるなら嬉しいな。