これからどうしたらいいかを考えることにしたんだ…。
うとうとしていたら
「おい、お前！ 起きろ」
という声がしたよ。
目を開けたら、銀色の髪のオッドアイの男の人が
僕を睨み付けていたんだ。
（なんだかこの人の子孫には、いつかどこかで出会うような予感がするぞぉ〜）
「ここは俺専用の場所なんだ。勝手に寝るな！」
寝起きってこともあって、ちょっとムッとしたので
「やだ。ここは聖地直営の牧場の筈だよ。
あなたの場所とは決まってないもん。
今日は先に僕が見つけたんだから、
僕がお昼寝する権利があるんだもん」と答えたら、
「こいつ…へんに知識がある子供だな…」
と苦虫を潰したような顔をしてる。
でも怒り出すでもなく、立ち去るでもなく
ちょっと離れたところで背中を向けて
しょんぼり座りこんでしまった。
なんだか可哀想になって
「じゃあ譲ってあげるけれど…代わりに
何かちょうだい？」と言ってみた。
「ちゃっかりした子供だな…」
と呆れつつ、懐からずんぐりした形の笛を出して渡してくれたよ。
「俺の手作りのオカリナだ。これをやるから今日はもうここに近付くな」
オカリナ…ジュリアスにプレゼントしたら喜んでくれるかしら。