「ぬおぉ〜っ、初めて見たぜ！」
レザーに身を包んだ銀髪のお兄さんが
走りよってきたよ。
（なんだかこの人の子孫には、いつかどこかで出会うような予感がするぞぉ〜）
「すげ〜本物か？
毎月俺が血の滲むような努力の末にポイントをためても
結局いつも手が届かないでいた
憧れの宇宙ユザワヤのスペシャルゴールドカードじゃねえか！」
うわぁ、やっぱりすごく価値のあるものなのかなぁ。
「お、おめえも宇宙ユザワヤのヘビーユーザーなのか？
こんなに小さいのに、もしやメカエンジニアの
プロだったりするのか？ おい？」
ものすごいライバル意識を放ちながら、
ジリジリとにじりよってくる…怖いよぉ。
「ぼ…僕、さっきメガネの人からもらったんだ…。
メカもユザワヤも知らないよぉ〜」
「なんだとぉ〜っ。それじゃあ猫に小判、
ブタに真珠じゃね〜かよっ。
俺にくれ！ それ俺にくれ！」
なんだかさっきの人と似たようなタイプの人だなぁ。
こういう人には、このカード、すっごく大切なものなのかな。
どうもジュリアスにも僕にも使いこなせないものみたいなので
銀髪のお兄さんにあげることにした。
「ありがとよ！ 礼といっちゃなんだが、
昨夜完成したばかりのメカ馬をやるぜ」
手の平サイズの金属で出来た馬をもらったよ。
ちゃんと走ったり嘶いたり、首を振ったりするんだ。
本物じゃないけれど、ジュリアスが欲しがっていた
馬が手にはいっちゃった！