「ああ〜どなたかいらっしゃいませんか〜」
湖の中から声がするよ。
青い長い髪の綺麗な人が泳ぎながら手を振っている。
（なんだかこの人の子孫には、いつかどこかで出会うような予感がするぞぉ〜）
「あまりに綺麗な水なので、服を脱いで水浴びしていたのです。
そうしたら、何故か岸辺に置いておいた服がなくなってしまい…」
裸なので出るに出られず困っていたみたいだ。
「あなたの持っておられる、その長い布…。
それなら身体に纏うことができます。
どうかわたくしにいただけないでしょうか？」
可哀想だからターバンをあげたよ。
「助かりました。私には何もお返しできませんが…。
そうだ、しばらくあなたの後を、竪琴を弾きながら
ついていきましょう」
服はなくなったけれど、大事な竪琴は残っていたんだって。
ちょっと眠くなるようなＢＧＭつきで、
聖地へ向かって歩いていくことにしたよ。
そうだ！ ジュリアスの前で誕生日の曲を弾いてもらおうかな。